九州の古楽とオルガン

九州で古楽器演奏とオルガンが聴けるコンサート情報を集めています

ミサ曲はミサで演奏されてこそ

金曜からジャパンツアーで来福しているフライブルク大聖堂少年合唱団。
土曜の西南チャペルでのコンサートは行けなかったのですが、
カトリック大名町教会のミサで歌われるとのことで、列席してきました。

以下、少年合唱団の皆さんが歌われた曲です。

Richard Rudolf Klein(1921-2011)"Missa in tempore" *
リヒャルト・ルドルフ・クライン「ミサ曲」

◯入祭の歌
Gregorianischer Introitus "Cantatecanticum novum"
グレゴリオ聖歌「新しい歌を主に歌え」

あわれみの讃歌 Kirie*
栄光の賛歌 Gloria*

◯奉納の歌
Giovanni Pierluigi da Palestrina(1525-1594)"Tu es Petrus"
ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ「あなたはペトロ」

感謝の賛歌 Sanctus/Benedictus*
平和の賛歌 Agnus Dei*

◯拝領の歌
Anton Bruckner(1908-1943)
"Os justi"
アントン・ブルックナー「義人の口」

◯アンコール
さくらさくら
ゆかいに歩けば

 

カトリックのミサに行くのは、佐世保の三浦町教会、ご近所の浄水通教会、東京の聖イグナチオ教会に続いて4回目。
大名町教会は初めてだし、格式が高そうでちょっとドキドキ。

聖堂内は2階建ての構造で、下が広い信徒席、信徒席の後方がバルコニーになっており、そこが聖歌隊席+パイプオルガンという構造。
合唱団は2Fにいらっしゃったので、立って歌っているとき以外はあまりお顔が見えませんでした。
(信徒席からは振り返るようになってしまうので、じろじろ見づらい)


それにしても、最初のグレゴリオ聖歌から鳥肌で・・・。
圧倒的な歌声でした。
ドイツやスペインなんかに行ったら、毎週こんなミサに参加できるのでしょうか。
カトリック信者になるしかない!笑

ま、それはさておき、日本とは思えない素晴らしい時間を過ごすことができました。
ミサ曲をミサの中で聴くのももちろん初めてでしたが、
「入祭唱」とかがこういう意味でこういう場面なのか!とつながって、とても勉強になりました。

ミサの後、司教様が合唱団へ御礼の言葉を述べられたのですが、その中で、
国籍や人種を超えて同じミサをともにすることができたことについて、
天のテーブルではすでにそれが実現しているのですが、その先取りだったと思います・・・、
というようなことをお話されました。

なくなった方々は国籍や人種の違いもなく、天国では同じテーブルについている、
という考え方があるのでしょうね(あくまでも推測です)。

それはカトリック信者だけなのか、仏教徒神道イスラム教も同じなのか?と考え始め、
そこから、なぜか今年相次いで亡くなった身内のことを思い出して、涙がぽろっと。

そこに追い打ちをかける合唱団のアンコール。
涙が止まりませんでした。
彼らの歌声が、蓋をしていた悲しみを癒やしてくれたようです。

 

週明けから大分、山口、松山、広島などツアーが続きます。
お近くの方はぜひ彼らの歌声に逢いに行ってくださいね。

 

 

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